最近の若者

みなさんご存知でしょうか。「最近の若者はダメだ」風の言説って古代エジプトの壁画にも書かれているらしいです。
たしかにある程度上の年代の人ってそういうこと言うの好きだし、いつの時代にもそういう言説ってあると思うんですよね。きっと古代エジプト時代から今まで絶え間なく同じことが言われ続けてきたのでしょう。


これだけの長い期間同じ主張が存在し続けるのにはきっと理由があると思います。そんなことを考えていたら、僕あることに気付いてしまったんです。実は古代エジプト時代から若者ってダメになり続けてるんですよ。


僕はだいたい平均的な24歳なわけですが、ひとりの人が10ぐらい話しているとしたら8ぐらいしか理解できません。つまり一度には0.8人分しか理解できていないわけです。


しかし、最新の歴史人類学の研究によると、聖徳太子の時代には一般的な成人男子は同時に10人の言ってることがわかったと言われています。
やっぱり!僕の仮説通り若者はドンドンダメになっているんですよ!


そこで僕は若者が世代を経るごとに指数関数的にダメになっていると仮定して研究を進めました。
最新の統計学の研究成果を応用して推定したところ、古代エジプト時代の初老男性は一度に120,567,862人の言ってることを同時に理解することができ、同時代の24歳男性は118,985,776人しか同時には理解できなかったと結論づけられます。


たしかに、若者が同時に言ってることを理解できる人数が自分より 150万人以上も少なかったら壁画で愚痴りたい気持ちもわかりますよね。

時代を経るにつれ、(指数関数的にダメになってるから)世代間での差の絶対値は少なくなってきており、なかなか若者がダメになってることに気付きにくくなっていますが、やっぱり若者はダメだ!なにがゆとり教育ですか。


以上の内容をまとめた僕の論文が4月発売のサイエンス7月号に掲載予定です。巻頭特集は「夏はこれで決まりっ!小悪魔風ちょいモテ正規分布」です。