Bidding rings
RP McAfee, J McMillan - The American Economic Review, 1992

オークションにおけるカルテルについての理論の論文。
1.SellerがひとつのObjectを売る。
2.First price Auction。Reserve Priceがある。
3.Independent Value
4.Enforcing Mechanismに関しては背後にあることを仮定する。

っていう前提のもとで、Weak CollusionとStrong CollusionにおけるBidの性質について分析してる。
WeakとStrongの差はSide Paymentが不可能か可能かの違い。

入札前に、なにがしかのメカニズムでカルテル内でのBidを決め、その各自の入札を(なんらかのEnforcing Mechanismの存在を仮定して)実行するというモデルで、そのカルテル内で決まるBidについて考察している。もちろん顕示原理をつかって、Trueth TellingでIncentive Compatibleなものだけ考える。

まず、rがKnownな場合を考える。

Weak Collusionでは、Reserve Price(rとする)以上のValueを持ってる人が全員rをBidする。
Strong Collusionでは、もっともValueの高い人がRをBidして、Side Paymentでメンバーに金銭を分け与えるって感じ。
どちらにしろSellerが得るのはr。

次に、Sellerがrを秘密にしてる場合(ランダマイズしてる場合)を考える。

これは、入札参加者がカルテルメンバーの他にカルテルに入っていないメンバーもいる場合と同じ。
一気に問題が複雑になり、均衡戦略を特徴付けることはできるけど、Analyticalには解けない。すっごい簡単な例でAnalyticalに解いてるけど、一般には無理だろう。

最後にカルテルを前提に、SellerのrのOptimal Choice。

当たり前といえば当たり前だが、カルテルがない場合より高いrを設定するほうがよい。

論文ではさらに、rをランダマイズすることで、
1.より高い収入を得られるかもしれない
2.カルテルを不安定にさせることができる
みたいなことを主張しているが、ざっくばらんな議論にとどまっている。

2.のポイントについては、実証的にどうなのか気になる。

結論

Strong Cartelでは効率性が達成されるが、Weak Cartelだと効率的ではない。(ランダムに入札者が決まるから)
一方、Sellerの立場的には収入は一緒。