Collusion and the Choice of Auction
MS Robinson - The Rand journal of economics, 1985

カルテルの安定性についての論文。

1.One-shotのオークションを考える
2.カルテル内には情報の非対称性はない
という仮定の下では、共有価値(Common Value)、独立価値(Independent Value)の差にかかわらず、せり上げ式のオークションではカルテルが均衡として維持できるが、封印入札(Sealed Bid)だと維持できないというのが結論。

簡単に理由を述べると、せり上げ式ではカルテルで決めた戦略からの逸脱がその場で観察できるから、その場でPunishできるが、封印入札では逸脱が観察できないのでカルテルで決めた戦略から逸脱する誘引が常にあり、Punishもできないので逸脱を阻止できないというだけ。

せり上げ式では常にCollusionがあるとか、封印入札では全くCollusionがないとかいうことは言っていないし、繰り返しのある状況では封印入札でもカルテルは維持可能だが、それについては書かれていない。